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共働きサラリーマンの家計簿

中年太りが気になる僕の仕事・投資・ゲームのブログ

交際費と販売に関する費用(売上割戻、販売促進費)との区別をそろそろはっきりしよう

経理 ライフハック記事

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これって交際費?販促費?の質問が多すぎる

 

経理として仕事をしているとどうしてもひっかかってくるこの問題。

税務上全額を損金への算入のできる販売促進費や販売管理費といった販売に関する費用とはしたいとはいう企業としての思いはある。しかしそういった思いと実際の会計処理についてはきちんと区別して正確な経費計上をすることが経理のつとめ。

ただ実際の経理実務の中において膨大な事例のある経費処理を見ていくと、これどっちに入るんだろうみたいな事がよくあった。

特にうちの会社については(というかもう大概の会社はそうかも)社員が立替をしたお金については社員全員が使える経費精算のシステムにてweb上で自己経費申告をすることで精算をする。その経費について負担する部門はもちろん、負担科目(交際費,旅費,消耗品etc)までを経費精算をする本人が行うのでその内容についてどの経費として扱っていいかの質問を受けることも多い。

そしてその中で最も多く受ける質問のうちのひとつがこの問題。

これって交際費?販売促進費

毎回毎回電話で質問を受けてそのたびに考えて調べてこたえてはいたけれど、これじゃあ僕の効率も悪いし何より自社の社員だってわざわざ僕に連絡をする手間もある。

できることなら税務や会計のことなんて全く分からないという自社の社員の誰が見ても分かるような簡単なチェックシートを作りたいと常々思っていた。そしてまず自分がその知識がなかったのでいろいろと気になっていた部分までちゃんと調べてみた。

 

参考としたのは国税庁HP特に第8章 交際費等の課税の特例のページだ。

https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kobetsu/hojin/sochiho/750214/08/08_61_4a.htm

 

 

まずはそれぞれの科目における定義・意義について調べた。

 

まずは交際費用について

 

交際費・・交際費、接待費、機密費等、その他の費用で法人がその得意先、仕入先その他事業に関係あるもの等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出するもの。

 

 

 

次に販売に関する費用について

 

売上割戻・・売上高もしくは売掛金の回収高に比例して、又は売上高の一定額ごとに金銭で支出する売上割戻の費用。得意先の営業地域の特殊事情、協力度合い等を勘案して金銭で支出する費用

 

販売促進費・・販売促進の目的で特定の地域の得意先である事業者に対して販売奨励金等として金銭又は事業由さんを交付する場合のその費用

 

分かるようで分かりにくいこの違い。しかし大事なことはひとつ。

どういった要件を満たせば交際費ではなくて販売に関する費用(売上割戻しor販売促進費)として認められるかだ。

 

販売に関する費用として認められる要件を調べた

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販売に関する費用(売上割戻しor販売促進費)として認められる要件について調べた。

 

 

(売上割戻となる要件については以下の通り)

 

  1. 支出の相手先が事業者であり、その事業者にとっての収益として計上される
  2. 売上高等と比例した一定の基準がある。または営業地域の特殊事業、協力度合い等に該当する費用であること
  3. 金銭、事業用資産、小額物品のいずれかである

 

やっぱり税法の売上割戻は金銭、事業用資産に限定しているから旅行券の招待や個人で利用するようなモノを贈るのは接待交際費になるよね。

 

 

ここでの小額物品とはまず金額基準として3,000円以下であること。次に引換物品の種類が特定されているものであること。

じゃあ引換物品の種類が特定されていないものって逆になんだろうと調べてみると

ブラックゾーン:旅行券

グレーゾーン:商品券、JCBギフト

ホワイトゾーン:ビール券、お米券

こんな感じだろうか。

 

※また大事な特例があり、金銭での支出であったとしても、旅行、観劇等に招待する費用の全額や一部を負担する場合の費用については交際費となるので注意すること。

 

 

(販売促進費となる要件については以下の通り)

 

 

  1. 支出の相手先が事業者であり、その事業者にとっての収益として計上される
  2. 特定地域での販売開拓等を目的として、販売奨励金等として販売高等一定の基準で支出されるもの
  3. 金銭、事業用資産のいずれかである (小額物品はないよ!)

 

税法の販売促進費も売上割戻と同じように金銭、事業用資産で支出するものに限定しているので旅行券の招待や個人で利用するようなモノを贈るのは接待交際費になる。

ここで注意しないといけないことは販売促進費については売上割戻のように小額物品の規定はないということだ。

小額物品規定は売上割戻と景品引換券付販売等の景品として交付する場合にかぎられている。

※ここでも売上割戻と同じように、金銭での支出であったとしても、旅行、観劇等に招待する費用の全額や一部を負担する場合の費用については交際費となるので注意すること。

 

 

 

定義と要件について理解したので実際に迷うケースについて考えてみる

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例えばあるメーカーがあり、販売促進のため、または特定地域での新規開拓を目的としてバレンタイン記念のディスプレイコンテストを行った。そして優秀な成績を収めた得意先の店舗に対しては賞金を支払うことを約束した。

原則であれば、表彰される店舗の会社代表口座へ振り込むことにより、事業者の収益となることは明確であり目的も明らかなので販売促進費としての要件を満たす。

ただし、たとえば優秀な成績を収めた店舗の店長がメーカーの営業に対して

 

『店舗の会社代表口座に振り込むのではなく店舗に直接渡して欲しい』

 

とか言ってきた場合はどうなるのか。

この場合、もちろん店長個人のものとしてその金銭が受け取られれば販売促進費用とみなすことはできないのは明確だ。

ただし店長が

 

『いや、このお金についてはあくまでこの店舗の事業収益として捉える』

 

と話して来たら。

以上を踏まえた上で考えられる3つのケースを予想してみた。

 

(金銭の受け渡しを営業が直接店舗担当者に手渡しした場合)

 

この場合は営業が金銭の受け渡しをしたときに領収書を書いてもらいそこに下記2つの情報があれば販売促進費としてみなすことができるはずだ。

  1. 個人ではなく事業者の収益となることが分かる情報 ex○○スーパー、▲▲店、担当□□と書かれた領収書を書いてもらう
  2. 販売促進の目的費用であることが分かる情報 exディスプレイコンテスト優秀賞の賞金として等を領収書に書いてもらう。

 

 

(事業用資産を営業が購入しての直接店舗担当者に手渡しした場合)

 

金銭の代わりに事業用資産であっても販売促進費用の要件を満たす。

以上よりその事業用資産を購入したレシートをもってして販売促進費用と判断することはできるはずだ。

 

(商品券を直接店舗担当者に手渡しした場合)

 

金銭ではなくて商品券を直接手渡ししてほしいと言われた場合。

こちらについては販売促進費用の要件となる、金銭又は事業用資産であることの条件から外れてしまうので交際費になってしまうので注意が必要だろう。

 

 

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なんか書いてたらすごい長くなってワロタ。

間違ってないはずだと思う。これで。

もし間違いがあって気づいた点があれば教えて欲しい。

きっと全国の経理の人はこういった問題は何度か立ち会っているはずだろうし、というか自分で見返すために書いたようなもんなので補足があれば更新していきたい。

 

しかし記事書いてて思った。

なんだかんだこの辺、毎回毎回ちゃんと判定して間違えてれば修正してる会社ってそんなにないんだろうなーw